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【住まいなんでも相談編2】住まいの問題は家族の問題

住まいの相談は家族の問題の窓口?

空き家に関する相談を受けていると、家族の問題に発展していくことが多くあります。

「親が施設に入所しているが、実家を売却するか否か兄弟間で揉めている」「親が認知症で施設に入所する費用を捻出するため自宅を売却しようと考えたが、名義人が認知症なので売ることができない」等々。

 相談者は最初住まいや空き家の問題から話し始めますが、話が進んでいくと、家族の問題になることが多くみられます。

 先日相談に来られた60歳代の女性は、夫婦二人で住んでいる自宅を将来どうしようかという話でしたが、話しているうちに娘の婿の話になってきました。娘婿は賭け事が好きで、休みは競馬やパチンコばかりしているそうです。こちらから聞いてもいないことをしゃべり続けました。最近この婿の浮気がバレて、さすがに娘も愛想づかしして、別れたいと言っているそうです。

 女性はご主人にも相談しましたが、当事者が決めることだからと相手にしてくれず、どうしたらよいのでしょうか、と訴えました。

 住まいの相談に来て、娘の離婚についての話をした女性に対して、私は娘さんの気持ちを十分に確認した上でという前提で、離婚調停のやり方をお伝えしました。女性は来た時とは打って変わったように明るい表情で帰って行きました。住まいの話はどこかにいってしまいましたが()

 私はソーシャルワーカーとして20年やってきましたが、離婚相談はソーシャルワーカーとしては職域外のことなので、応えるべきではないと非難されるかもしれません。

 しかし、今の私は「なんでも相談屋」です。私が応えられることにはすべて応えようという立ち位置でやっています。勿論、私ができないことは、できる人に繋ぎます。

 空き家の問題は、住まいだけの視点では解決できないことが多いのです。同様にソーシャルワークも従来の社会福祉援助技術の視点からでは解決できないこともあります。

相続の争族問題

 今までは仲がよかった家族が遺産相続をきっかけに険悪になったり、疎遠であった親族が相続問題がもとでトラブルになったりすることはよくあることです。

「うちは財産なんてないから、相続問題なんて関係ない」とか「相続で揉めるのはお金がある家の話でしょ」という人は多いようです。

でも、「遺産総額が少ない家庭の方が揉めやすい」という事実があることをご存じでしょうか。裁判所が発表している最近のデータ(司法統計2017年)によると、相続トラブルになって家庭裁判所に持ち込まれるケースのうち、全体の3割強は相続財産が1,000万円以下という状況です。

誰が言い出したのか「相続(ソウゾク)」と「争族(ソウゾク)」をかけて、相続にまつわる親族間のトラブルを「争族問題」と称したのは言い得て妙ですが当事者にとっては、切実かつ大きな問題です。

不動産の遺産は現金より揉める?

相続が発生すると遺産分割をしますが、遺産に不動産がある場合は少し厄介になる場合があります。法定相続人が複数いても、現金だけならば等分すればいいのですが、不動産の場合は処分して現金化するか、相続人の一人が相続するか、複数の相続人で共有持ち分にするかです。特に問題になるのは、親が建てた実家に子供の一人が同居していた場合です。他の子供は外に出て家庭を持っていますが、同居していた子供が独身で、かつ年老いた親の介護を一人でやってきた場合などは特に厄介です。

兄弟間の仲がよく、他の兄弟たちが実家は親と同居していた子供に継いでもらえばいいと言ってくれれば丸く収まりますが、現実はそう上手くいかない場合も多々あります。子供たちは結婚して独立し、配偶者ができると、その配偶者が義理の親の相続問題に首を突っ込んでくることもあります。相当分の遺産相続を当然の権利として主張してきます。こうして当事者も望んでいなかった争族問題に発展していきます。

 

住まいの問題で相談に来た70歳の女性のケースです。女性は2年前に夫と死別しました。子供は娘が3人いて、上の2人は結婚して、自宅も持ち家です。女性は現在、自分名義の自宅に3女と同居していますが、自分が万一の時は独り身の3女に家を譲りたいと思っています。

兄弟間は疎遠で、次女は経済的にも安定した生活をしているので、3女が家を相続することに異存はないようですが、長女は自分の子供がまだ小さく、相続の際は「もらう権利のあるものはもらうからね」と公言しているそうです。

このケースは、明らかに争族問題になる可能性が高いものです

私は3人の娘のなかで一番理解のありそうな2女と相談しながら、自宅は3女に相続させる旨を明記した遺言書の作成を提案しました。自筆遺言ではなく、公正証書遺言にして、できれば遺言執行人も予め決めておくようにアドバイスしました。家族や親族の間でわだかまりを残さないためにも、遺言書など、生前にできる準備をしっかりと整えておくことが重要になるのです。 

本ブログ記事の事例は、殆ど私が関わった相談ケースをもとに記していますが、相談者のプライバシーに配慮し、多少の脚色を加えていることを申し添えます。

 なお、本ブログ記事の事例は、全て同様の扱いとしています。